“Wohnverhältnisse in Berlin #1”
今のMitteの家に越してきたのは昨年の12月。昨年9月頃から本格的に部屋探しを始め、約2ヶ月後の11月に今の部屋にめぐり逢いました。素晴らしい立地に完璧な間取り、そしてAltbau(築100年以上経っている古い建物のこと)、おまけに隣人も皆親切という、身の丈に合っていないんじゃないかと萎縮してしまうほどいい部屋です(おそらく奇跡で決まった部屋です)。しかしこの部屋に出会うまでには様々な苦労がありました。今日はそんな話を含めたベルリンの住宅事情について少しだけ書いてみようと思います。
かつてのベルリンの賃貸事情といえば部屋も広く物件数に富み、その上家賃も安い、という天国のようなものだったそうですが、2015年現在、それはもはや過去のものになってしまったようで(人気エリアを除けば事情は異なるようですが)、先述した苦労した点というのは主に下記の3つでした。
(1)尋常ではないほど高い競争率(特にMitte、Prenzlauer Bergなどの人気エリア)
(2)集めるのに手間と時間のかかる必要書類
(3)近年の家賃高騰
とにかく一番の問題は(1)の競争率です。平均20〜30倍とも言われているベルリンの賃貸アパートの競争率。実際内見会に行こうものなら、ひどい時はその物件に溢れかえる100人近くの内見希望者をかきわけて部屋をチェックしなければなりません。そんなごった返す人たちを眺めながら、この人たちはいつかどこかに住むのだろうけど、一体どこに収まっていくのだろう……と思ったりもしたのでした(きっと他人から見て私たちもそう映っていたのだと思います)。そして実際申請しようものなら、その人たちと争わなければなりません。また、私たちのような言語もままならないフリーランスの外国人に部屋を貸すとなると、オーナーの審査の目が厳しくなるのは当然のことだと思うので、そこをどう攻略するかも大きな課題でした。
実際、物件の申し込みをする際に必要だった書類は下記の5点がメインでした。
・「Selbstauskunft」(オーナーに提出する申請書類。職業や収入などの個人情報を書き込みます。仲介する不動産業者からもらえます)
・「Einkommensnachweis」(収入証明。私たちはフリーランスで給与明細はないため、税理士に依頼してこれを発行してもらいました)
・「SCHUFA Auskunft」(貸主保護団体が発行する信用調査表。オンラインで申請して約1~2週間で発行してくれます)
・「Mietschuldenfreiheitsbescheinigung」(現在住んでいる部屋の家賃を滞納していない証明書。大家が発行してくれます)
・「パスポート、ビザの写し、住民登録証」
私たちはこれらに加えて「資産証明(残高証明)」と、申請時に自分自身をアピールするための「カバーレター」も念のため用意しました。この全てを揃えるのにそれなりの時間がかかりましたが、これら全てを提出した初めての物件が今の部屋だったので(それまでは書類が揃わず、一部欠けた状態で申し込みをしていました)、そういう意味では、必要書類を完璧に揃えればフリーランスの外国人であっても道は開けるのでしょう。
ちなみに(3)の家賃高騰ですが、確かにネットでの情報や人の話などで聞いていた相場からはだいぶ高いなと思うこともしばしばでしたが、ドイツを始めとする他の都市の住宅相場と比べればまだ安いほうなので、あまりここはネガティブに捉えず(もちろん安いほうがいいですが)、もっと稼げるように頑張るほうがポジティブだという結論に達しました。むしろいずれもっと高騰し、他の都市に劣らぬ住宅相場になっていくことが予想されるので、それについていけるよう頑張るしかありません。この話に関してはこの記事が面白かったのでリンクします。
“The End of Cheap Housing in Berlin?”
という訳で、気がつけばけっこう長くなってしまったので、とりあえず今日はこんなところで。次にこの話を書くときは部屋探しの方法や言語の問題、そして詐欺物件に遭った話などを書いてみようと思います。
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